The Legacy of Lakadong Turmeric

幻と呼ばれたラカドンターメリック

飼っていた牛を虎に襲われた農夫が、

森に自生していたラカドンターメリックを傷に塗ったところ、たちまち治った。

ー ラカドンターメリック発祥の地に伝わる逸話

インド最後のフロンティアのひとつで、バングラデシュと国境を接するメガラヤ州。未開拓の生態系豊かなこの地で、ラカドンターメリックは生まれました。その最大の特徴は、黄色のポリフェノール色素「クルクミン」が一般的なターメリックの3倍も含まれている点です。

その薬効の高さから、地域の人々はラカドンターメリックを盛んに行うようになりました。

しかし、インドの経済成長に伴い石炭需要が拡大。石炭が豊富なメガラヤでは、農家が石炭の採掘に移行し、ラカドンターメリックの生産は衰退してしまったのです。一方、採掘現場では児童労働や環境破壊が問題に。

インド政府も取り締まりをする事態になりました。

そこで、ラカドンターメリックの再生と、農家の生計を向上に情熱を注いだ女性がいます。トリニティ・サイオー氏は学校の教師をしながら、2003年から種の配布やオーガニック栽培の推進、技術指導を開始。

地域特有の気候や伝統的な製法によって生まれた特産品の品質やブランドを守るための制度、GI認定の取得にも貢献しました。その功績が称えられ、2021年にはモディ首相からパドマ・シュリ賞を授与され、ラカドンターメリックとその健康効果は、世界で知られる存在になりました。